修理のページ

 本当の”故障”なんてごくわずか    


自動車は使用していれば、いつかは不具合が出てきます。(その時のために我がお店があるんですけど・・・・・)
家電品などが調子悪くなればこれは私どもも一緒で家電品の修理屋さんにお世話になるわけで、
できるものならその商品は買った以上お世話になりたくない、てのが本音です。
これは一般の方から考えると、うちのお店はそういう立場です(笑)

”故障”したとか”こわれた”とかよく聞きますよね。
自動車に関して”故障する”という現象は、実はうちのお店で扱う仕事のほんの一握りです。
今の日本車、特にトヨタ・ニッサン・スズキの軽自動車(普通車じゃないよ)はその車が廃車されるまで
故障というのは”無い”に等しいと思います。
「うそ〜、うちの車この前故障したよ」って言われるかも知れませんがこれは事実です。

というのは私たちの故障に対する考え方に、「経年劣化」と「消耗」は故障のうちに入らないからです。

「消  耗」とは読んで字のごとく「減る」事です。
例えばブレーキを考えてください。
ブレーキは使えば減る、というのはだれでも知っていることです。
それ以外に自動車では”減る”部分がたくさんあります。

「経年劣化」とは、点検のページでも書きましたが、放って置いても痛む部分の症状を一括して言います。
代表的な物は”ゴム”。
液体を漏れないようにしているパッキン、金属部分を保護しているブーツと呼ばれるもの、
回転している軸を支えながら漏れを押さえるシールと呼ばれる物、もっと簡単に見える物は
ワイパーのゴム、タイヤなどがそうですね。


これらが原因の”故障らしき症状”は実は故障とは言わないのです。
これらの部分で減った物は補い、痛んだゴム製品は取り替える、これは「手入れ」です。
維持管理するという言葉はこれを表すのです。
これは人間の体でも、趣味の用品でも同じ事ではないでしょうか?

私たちの言う故障とは、消耗や経年劣化に含まれない部分の不具合をいいます
故障とは”突発的に”しかも”予想もつかない部分”、が
壊れることを言うんだと思います。

ただ残念なのは「手入れ」不足の車で、それが原因で故障まで発展してしまう場合があることです。
最近このケースが多いですよね。
一番顕著な例は、冷却水やエンジンオイルの不足などでエンジンを壊してしまうケース。
それとブレーキの摩耗限度を超えた走行でのブレーキローターの損傷。

これらは我々にとって、とても悲しい・・・
もう少し早く気づいていれば、前ぶれをがあったはずなのに、とご本人さん以上に悔やんでしまいます。

けれど最近、その手入れ不足で起こった故障を説明しても、「車のできが悪い」と思いこんで
その車の非難ばかりしてしまう方が増えているのも悲しい・・・・・


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